猫カフェは知っているけれど、「保護猫カフェ」は実際どんなところかわからない、といった方も多いのではないでしょうか?
近年の猫ブームにより、事情があってお家では飼えないけれど猫と遊ぶことのできる「猫カフェ」は増え続けています。
その中でも最近急増しているのが、野良猫などを保護してお世話をし新しい飼い主の元へと譲渡する「保護猫カフェ」。
今回は、これからどんどん増えていくであろう「保護猫カフェ」についてご紹介します。
目次
保護猫カフェってどんなところ?
保護猫カフェは、パッと見では普通の猫カフェと何も違いがありません。
普通の猫カフェと同じように、猫が居る空間でお茶を楽しんだり、猫と遊んだり、読書をしたり…。
だたひとつ違うのは、猫カフェで暮らす猫が「保護された」かどうか。
「保護猫」とは
保護猫カフェで暮らす猫たちは、全て保護猫です。
野良猫や地域猫(地域の住民が協力してお世話している猫)、また、ブリーダーでの多頭飼育崩壊(繁殖しすぎてお世話ができなくなってしまった状況)の現場などから猫を保護し、人に慣れるところまでお世話してから、保護猫カフェにデビューさせています。
「保護猫」と聞くと、警戒心が強くて噛まれたらどうしよう、なんだかかわいそうだな、と思う方も多いかもしれません。
保護猫カフェで暮らす猫たちの出身はさまざまですが、実際にカフェに行ってみると、過去を感じさせないくらい元気に走り回ったり、甘えてきたり、猫同士で固まって眠っていたり…。
普通の猫と全く変わらないように過ごしています!
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保護猫カフェは行くだけでも支援になる
保護猫カフェでは、多くの店で新しい飼い主に譲渡する「里親譲渡」を行っています。
でも、事情があってお家で猫は飼えない…
こんなお悩みの方も多いですよね!
でも、大丈夫です。
保護猫カフェは、お家で猫を飼えない方が遊びに来てくれることも歓迎しています。
ほとんどの保護猫カフェでは、売り上げを保護猫活動の費用に充てているので、ただ遊びに行くだけでも、保護猫活動の支援となっているんですよ。
保護猫カフェで暮らす「さくら猫」
保護猫カフェに行くと、耳の先をV字にカットされた猫の姿を目にすることがあるかと思います。
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さくら猫とは、主に地域猫に見られるもので、避妊・去勢をしたあとの目印です。
カットされた形がさくらの花びらに似ていることから「さくら猫」という名称がつけられました。
外の世界に住む猫にとって、避妊・去勢をしないことはかなりの危険が伴います。
どんどん猫が増えてしまうと、地域猫として管理ができなくなってしまうだけではなく、病気のリスクが上がってしまうことにも繋がると言われています。
人間の視点から見ると、避妊や去勢をすることはかわいそうと思う方もいらっしゃるかもしれません。
ですが、人間と心地よい距離で共存するためには、避妊や去勢をすることがとっても大切なこと。そのための目印としてさくら猫が誕生しました。
耳をカットするときには痛くないの?
カットするときには、まだ麻酔が効いているときなので痛みは伴いません。
カットしたあとはしっかり止血され、その後の出血もほとんどないと言われています。
保護猫カフェでの過ごし方
保護猫カフェでの過ごし方は、普通の猫カフェと変わりありません。
もちろん、お店によってルールは異なりますが、猫と触れ合ったり、一緒になって遊んだり、おやつをあげたり、本を読んだり、ただぼーっとしたり…。
基本的には普通の猫カフェのように過ごすことができます。
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保護猫をお家に迎えたい!譲渡までの流れ
保護猫カフェで過ごすうちに、だんだん「この子と一緒に暮らしたい!」と思うこともあるかと思います。
そんなときは、ぜひ保護猫カフェのスタッフさんに声をかけてみましょう。
譲渡を行っているお店であれば、気に入った猫を引き取ることが出来ます。
「譲渡条件」や「お試し期間」(トライアル期間)などがありますが、全て満たすことができればお家に迎えることができますよ。
譲渡までの流れ
- 譲渡条件のチェック
- 里親への申し込み
- 猫との面会(保護猫カフェによっては数回来店が必要な場合もあり)
- 面談と説明
- トライアル期間
- 譲渡費用の支払い
- 正式譲渡
譲渡条件はどんなものがあるの?
保護猫カフェの譲渡には、いろいろな条件があります。
具体的に提示されるのは、以下のようなものです。
- 完全な室内飼いができる
- ペットOKのお家に住んでいる
- 避妊・去勢手術をする
- トイレやご飯などの用意ができる
- 家族の同意を得ている
- 最後まで愛情をもってお世話できる
- 身分証明できるものがある
- 安定した収入がある(収入証明書や在職証明書の提出がある場合もある)
- 毎年ワクチンなどの予防接種を受けること
- 未成年のみの世帯ではない
- 60歳未満である
ざっと見るだけでも「少し厳しいのでは?」と感じる方も多いかもしれません。
確かに譲渡条件は厳しいところが多いです。
これは過去に傷ついた猫たちが、また辛い思いをしないようにと、厳しい条件が設定されています。
また、一人暮らしの単身者では、飼い主が病気で倒れてしまったときなどにお世話ができなくなることから、断られてしまうケースもあります。
ただし、譲渡条件についてはお店によってもかなりバラつきがあるので、一人暮らしの方でも譲渡ができるところや、60歳以上でも大丈夫というルールを設けているところもあります。
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トライアル期間は2〜3週間が目安
譲渡条件を満たし、面談を通ることができたら、猫との相性などを確認するために実際にお家に迎え入れて過ごす「トライアル期間」に入ります。
トライアル期間は、だいたい2〜3週間(長くても1ヶ月)が目安
トライアル期間中に問題がなければ、そのまま譲渡することができますよ。
※もしトライアル期間中に猫が慣れず、問題が発生した場合にはその場で断念となる場合もあります。
正式譲渡には2〜3万円のお金を用意!
トライアル期間を問題なく過ごすことができたら、正式譲渡です。
正式譲渡にあたっては、猫の避妊・去勢手術代やワクチン費用などが含まれた「譲渡費用」が発生するので、お金も準備しておきましょう。
譲渡費用は、だいたい2〜3万円が目安です。
「保護猫カフェ」まとめ
近年の猫ブームはとても微笑ましいことですが、悲しいことにブームの裏側では、捨てられてしまったり飼育放棄されてしまう猫も増えているのが現実です。
筆者も猫好きとしてはとても心が痛くなりますが、現状にある以上、1匹でも多くの猫が幸せになれたらいいなと思いながら猫カフェに通う日々を過ごしています。
保護猫カフェはこれからも増えていくと思います。
ぜひ、これを読んでいるみなさんもお気軽に保護猫カフェへ足を運んでみてください。
きっと素敵な出会いがあったり、猫から元気がもらえるはずですよ!